本当に働きづらさを感じているのは、実は少数派「マイノリティ」の人たち。
– イクボス10ヶ条 –
理解、ダイバーシティ、知識、組織浸透、配慮、
業務改善、時間捻出、提言、有言実行、隗より始めよ
1.イクボスとは
イクボスとは、部下や同僚のワークライフバランスを考慮し、その人のキャリアを応援しながら、組織の業績に結果を出し、自らのワークライフバランスも維持できるような上司のことを指します。
つまり、
①部下のキャリアと人生を応援する!
②仕事で成果(組織の目標や利益)を出す!
③自分自身も仕事と私生活を楽しむ!
①~③を満たしている経営者、管理職、上司、そして、次世代と、社会を育てるボスが、「イクボス」ってことです。また、ボスと言うと男性がイメージされるかもしれませんが、当然、女性のボスも対象になります。また、イクボスの推進を実現するため、ファザーリング・ジャパンではイクボスに重要な10要素はイクボス10ヶ条と呼ばれ、この過半を満たすことがイクボスの証となっています。
今、には、
(1)共働き家族の増加
(2)男性の家事育児の現状
ということが挙げられます。
最近では共働き共育てが当たり前になりつつあり、以前のような性別役割分担意識を前提としたマネジメントからの脱却が求められています。また、最近ではSDGsが一般的に認知されるようになってきました。日本では特に課題になっているジェンダー平等の実現や働きがいの創出などが急務になっており、これらもイクボスが求められている要因の一つとされています。
2.多様性の理解
組織のマイノリティを活かす多様性マネジメント
イクボスを育てる、イクボスを浸透させるための重要な要素は、組織のマイノリティを活かす多様性マネジメントです。通常、組織では働きやすさを追求する上で大切にされがちなのは多数派「マジョリティ」の意見なのですが、本当に働きづらさを感じているのは、実は少数派「マイノリティ」の人たちです。彼ら彼女らが働きやすさを感じられるようにすることは、マジョリティの人たちの働きやすさにもつながります。
男性の育休取得希望者も、日本ではまだまだ少数派
例えば、介護をする必要がある社員は組織全体では少数派であることが多いです。彼らが両立を実現できるならば、多数派の人たちの両立支援にもつながります。また、男性の育休取得希望者も、日本ではまだまだ少数派です。彼らが育休を当たり前に取得できるようになれば、他の子育て世代の人も育児と仕事の両立を図りやすくできるはずです。
多くの人が勘違いをしてしまうのですが、イクボスが本当に大切にしなければならないのは、少数派の意見であるということを心に留めておいてください。
次回は、イクボスの効果についてご紹介します。
理事長 桜井一宇さん
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とよなかイクボスプロジェクトNo.3より引用
令和2年(2020年)6月発行